永遠の白 act0


 むかしむかし、黄金色の神様は四つの柱を創りました。
 それぞれ違う色を与えて、それぞれ同じように大切に慈しんでいました。
 けれど、一つの柱だけ、それでは納得しないものがいました。
 白い柱――白虎と名づけられた柱でした。

 それには理由がありました。

 白い柱を作るとき、神様は
「私を愛し、護りなさい。私もあなたを愛しますよ」
こう言って彼女を創ったのでした。
 白色をした彼女は、最初から黄金色の神様を特別愛するようにと創られていたのです。

 しかし、神様は残酷でした。

「あなたを愛することはできない。他の三つの柱たちと同じようにしか愛せない」

 そう言ったのです。
 それは、彼女を育てている間に、はじめに考えていた愛とは違う愛情が神様の中で芽生えてしまったせいでした。

 たとえ神様の気持ちが変わっても、最初からそのように創られている彼女には、神様の言うことが簡単に納得できるはずもありません。気持ちを止めることも、変えることもできるはずがないのです――そのように、神様自身がお創りになったのですから。

 そこで神様は、泣いている白い姫君に贈り物をしました。
 神様の色をした一対の瞳(石)でした。
 創られた四つの柱たちは神様に与えられたそれぞれの色しかもっていません。蒼い柱は蒼い色だけ。朱い柱は朱い色だけ。黒い柱は黒い色だけ……。けれど白い彼女は、与えられた白に加えて神様ご自身の色も頂いたのでした。

 神様は言いました。

「あなただけの、私の色ですよ」

 神様が白い彼女に下賜された黄金色は、少しだけ、神様の色とは違っていました。

「その色は琥珀――その二つの瞳(石)の色は『琥珀』と名づけましょう。白虎のためだけの私の色ですよ」

 この贈り物で、白い彼女は気持ちを落ち着かせることができました。
 神様からの愛は他の仲間と同じだけしか向けられることはないけれど、彼らにはない『特別』を頂くことができた。『特別』な思いを向けてもらえているのだ――そう感じたからです。

 そして白い姫君は、この琥珀の瞳で封じ込めることにしました。
 姫君をきつくきつく縛りつけている

「私を愛し、護りなさい。私もあなたを愛しますよ」

――この、神様の言葉を。神様の特別な愛を求めてしまう――そう創られてしまった自らの運命を。

 琥珀の瞳に運命を封じ込めた姫君。
 その先に生まれる感情は、運命に捕われていない彼女自身の気持ち――――純白の、何事にも干渉されない白の気持ち――――

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