琥珀の瞳

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「序」

 

 このせかいには、すべてのものを創り給うた創造主『天心』がおわす。
 彼の創造神は天を支えるために、四方均等に支柱を創り給うた。

 東に蒼龍。
 西に白虎。
 北に玄武。
 南に朱雀。

 『四神』と呼ばれるこの四季神たちは、創造主、天心を支えるためにのみ存在し、彼の君に深い敬愛を捧げていた。創り主である天心が、彼らにそれを注いでいるのと同様に。
 ただ一つ違ったのは、重さ。大きさ。深さ。強さ。創り主が四つの支柱に均等な愛を注いでも、四神から天心へ返る想いは同じではなかった。
 四柱のうち一つだけ、創造主への想いが突出していたのだ。
 支柱の均衡が崩れることは、天が傾くことと同義。けれど想いは止められず、また、受け止める側も拒むことが出来なかった。
 なぜなら、彼自身がそのように――そうなるように、そのために彼女を創ったのだから。
 創った後に、その思惑が変わるとは思わずに。
 彼女――白虎を愛する心が、慈しみ養育することへの愛情へ変わっていくとは思わずに――。



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